苗木城築城500年展講座「遠山家と甲冑」

更新日:2026年07月19日

築城500年講座20261

苗木城築城500年展講座の様子

2026年7月18日(土曜日)に林大智学芸員による苗木城築城500年展オープニング講座 「遠山家と甲冑」を開催しました。各地から多くの方のご参加、心よりお礼申し上げます。

500年記念講座4

甲冑展示説明の様子

500年記念講座2

500年展展示の甲冑

〇甲冑とは?

甲冑は、古代~近代にかけて使われた防具
  時代や戦術の変化に対応して様々な種類の甲冑が誕生

・甲冑の変遷

   古墳時代の短甲・桂甲
→ 平安・鎌倉時代の大鎧・胴丸
→ 南北朝・室町時代の胴丸鎧・腹巻
→ 戦国時代以降の当世具足
→ 江戸時代の復古調様式

〇大名の甲冑

各地の大名は、自身の家の家格や藩主としての威厳を示すために、様々な甲冑を作らせた初代の甲冑の形状を代々継承した大名やそれぞれの藩主で全く異なる形状の甲冑を持った大名がおり、それぞれの大名家の考え方によって様々である。
 

苗木藩・遠山家の甲冑

現存する苗木藩・遠山家の甲冑は4領(全て中津川市苗木遠山史料館所蔵) 2領は常設展示、その他の2領は今回の特別展にて出展

色々縅二枚胴具足(いろいろおどしにまいどうぐそく)
甲冑1

常設展展示 史料館蔵

江戸時代前期の甲冑
形 式:当世具足
構成部品:兜(前立付き)・面頬・胴・草摺(腰革付)
籠手・佩楯・臑当

しころ・胴・草摺・籠手の金具・佩楯の金具・臑当の金具を朱漆で塗っている。
兜や胴などの鉄の部品と草摺の革の部品を組み合わせて軽量化を図っている。
兜の筋などに覆輪、複数の色の威糸を使用していることなどから、高級品であることがうかがえる。
 

勝糸縅五枚胴具足(かちいとおどしごまいどうぐそく)
甲冑5

常設展展示 史料館蔵

江戸時代末期の甲冑
形 式:当世具足(復古調要素あり)
構成部品:兜(前立付き)・面頬・胴・草摺(腰革付)
袖・籠手・佩楯・臑当

胴の鉄が分厚く、かなり重量がある。
兜のしころ部分の吹返や胴上部の絵韋など復古調の要素が各所に見られる。
しころ、袖、草摺の裏面は金白檀塗で、隠れた所に贅を凝らしている。
 

伊予札紺糸素懸威胸腰取二枚胴具足 (いよざねこんいとすがけおどしむなこしとりにまいどうぐそく)
甲冑8

築城500年展展示 史料館蔵

江戸時代後期の甲冑
形 式:当世具足
構成部品:兜(前立付き)・面頬・胴・草摺・袖・籠手
佩楯・臑当

実戦を意識した形状の当世具足
しころの鉢留鋲・袖の飾り金具、吹返に施された「丸に二引両紋」から遠山家の甲冑であることがうかがえる。
幅の広い袖や胴背面の三日月板から江戸時代後期の作とみられる。
前立は火消しが用いる纏の先端に付いている陀志のような形状で、紙で形を作り、表面を金箔で装飾している。
 

紺糸素懸威縦矧胸取二枚胴具足 (こんいとすがけおどしたてはぎむなとりにまいどうぐそく)
甲冑9

築城500年展展示 史料館蔵

江戸時代後期の甲冑
形 式:当世具足
構成部品:兜(前立付き)・面頬・胴・草摺(腰革付)
袖・籠手・佩楯・臑当

実戦を意識した形状の当世具足
前立・籠手の手甲、佩楯の金具に施された「丸に二引両紋」から遠山家の甲冑であることがうかがえる。
兜の形状や胴の上部に貼られた絵韋などから復古調の要素を取り入れた江戸時代後期の作とみられる。
 

この記事に関するお問い合わせ先

中津川市苗木遠山史料館
〒508-0101 岐阜県中津川市苗木2897-2
電話番号0573-66-8181
ファックス0573-66-9290
メールによるお問い合わせ