土曜講座「木曽川以北の市内遺跡から見る中世以前の交通」の様子

更新日:2023年09月09日

土曜講座 20230909

9月9日(土曜日)土曜講座を開催しました。

今回の講師は中津川市の学芸員熊﨑真司さんです。

テーマは「木曽川以北の市内遺跡から見る中世以前の交通」、遺跡の分布と中世以前の謎の「道」の関係を解説いただきました。

皆さん、興味津々、質問も沢山いただき盛況の内に終了させていただきました。

沢山の方のご参加に心よりお礼申し上げます。

 

講座内容の一部を公開いたします

1. 交通と道
・交通とは、人や物が行き交うこと、人や物の輸送の総称
・道とは、交通の舞台となる施設のことをいう。

2.市内の古い道
・江戸時代の道といえば、中山道、飛騨街道や黒瀬道をはじめとして、その他、村と村を結ぶ道のようなものについても、文書や絵図で記録が残っている。
・中世以前の道といえば、東山道、吉蘇路(木曽路)、木曽西古道などが文字記録にみてとれるくらいで、あまり知られているものは多くない。
⇒文字記録や絵図からは知られていない中世以前の交通や道というものについて、遺跡やその出土遺物から明らかにできないか。

3.東山道・吉蘇路・中山道の関係
・東山道は、古墳時代、大和政権が東日本へと進出していくに際して用いられたいわゆる古東山道を母体にして建設され、古代には東日本と都を結ぶ重要な道筋となった。
・吉蘇路は、東山道の迂回路あるいは支路であり、馬籠峠を通って木曽地域を縦に通り抜ける道筋であったと考えられる。
・中山道は、元々東山道の別名であり、江戸時代に至っては、経路に異同あれ、当地域においては、概ね東山道と吉蘇路の路線を継承する形で成立したとみられる。

 

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