《苗木城周辺の自然6》〜朴の木〜

更新日:2023年06月04日

朴の木
朴の木の葉

朴の木

史料館から少し登ったところに高森神社への道があります。この道に入っていくと他の木に負けないように育った10メートルは優に超える大きさの「朴の木」が生えています。

昔からこの地方では「朴の木」の葉を使い、「朴葉ずし」「朴葉みそ」などを作ってきました。「朴葉」は、木が細菌に負けないようにするため「抗菌作用のある物質」を分泌します。これには防腐作用があり、昔の人は経験からそのことを知っていて食品を包むと腐りにくいことを知っていました。また、「朴葉」は耐火性も若干あり、みそを置いて火にかけても燃え出さないことも知っていました。どちらの食品も「朴葉」の香りを楽しむことができ、絶品です。

家庭によって中に入れるものに違いがあり、東濃地方では「昆虫食」が行われてきましたが、高級品は「ヘボ」といってクロスズメバチの幼虫を甘辛く煮たものを入れます。

現在の朴の木が10メートルを超すという事は、江戸時代にはもう少し小さな大きさで、当時の人達が「朴葉」を採って利用していたのかもしれません。林間の散策を楽しみながら、「朴の木」を探してみてください。

中津川市苗木遠山史料館

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