【資料紹介76】 「諸士名鑑」苗木家臣の総覧

更新日:2021年06月06日

【資料紹介】 「諸士名鑑」苗木家臣の総覧

「諸士名鑑」苗木家臣の総覧

苗木藩の家臣数は享保7(1722)年では給人(きゅうにん)(上級)25家・中小姓(中級)38家・徒士(かち)(下級)64家の総計127家でした。

苗木藩ではそれらの家柄・系譜をまとめた総覧を作成しました。これが「諸士名鑑」です。

安永4(1775)年に大嶋九七郎がまとめました。家老太田内匠(たくみ)を始め、家臣152家の家柄の成り立ち、各代の役職等が列記されています

その50年後、文政11、12(1828,9)年に桃井領左衛門が補筆・改訂を加えました。これは給人22・中小姓35・徒士46家の3分冊となっています(計103家)。

江戸時代は、この初版(1775年)と追加版(1829年)だけなので、幕末までの総覧を見ることが出来ません。

明治になり旧士族の新田淳(まこと)が明治13(1880)年に追加・改訂の3版を私家本として作成しました(偶然、また50年後)。ここには士族〆(しめて) 109軒、絶家〆(しめて)47軒とあります。(新田本を明治28年に楠峯三が写筆) これによって苗木藩の家臣団の系譜はほぼ網羅されることになりますが、苗木では廃藩置県で、苗木藩(県)から岐阜県に統合される時、殆どの「公文書」を廃棄してしまったようで、編者の新田も年月日が確認出来ず、そこが空白になっているのは残念ですが、幕末の家臣の動向はこの新田本なくしては知ることが出来ません。

以上の3段階の「諸士名鑑」は家臣調査の基本になっています。

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2020年11月28日掲載(最終更新 : 2020年11月28日) 中津川市苗木遠山史料館 〒508-0101 岐阜県中津川市苗木2897番地の2

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