【資料紹介50】琴に蒔絵で江戸十二景

更新日:2021年06月04日

【資料紹介】琴に蒔絵で江戸十二景

遠山史料館に琴(箏=そう)が展示されています。

その側面(磯)に江戸名所と思われる景色が蒔絵で片側10景、両側で20景描かれています。

手前、右から、愛宕山(あたごやま)・湯島天神・上野天王山・真乳山(まつちやま)・根津清水・日暮里・飛鳥山・瀧ノ川・王子稲荷。 そして奥は右から、高輪・日本橋・永代橋・亀戸天神・梅屋敷・柳島妙見(やなぎしまみょうけん)・三国稲荷・金龍山・不忍(しのばず)弁財天・ 新吉原となっています。

歌川広重の江戸名所百景(全118図)と比較すると14図程しか合致しないので、どういう基準でこの景色が選ばれたのかは不明です。

箏の「磯」にこれだけの図が描かれていること自体貴重かもしれません。おわかりの方、教えてください。

さて、この箏は遠山家第15代遠山建彦氏夫人賀壽子さんの縁で入手されたものと云われます。賀壽子さんは京都の公家日野西家の家柄の出です。

江戸時代、京都御所のすぐ東に日野西家はありました。隣家が橋本家で、この箏は橋本家から日野西家へ譲られたものと云われます。 橋本家は皇女和宮の家で、この箏を和宮が奏でたとも云われます。

なお、橋本・日野西家の向かいが柳原家で、柳原白蓮の家柄になります。(ち)

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側面の蒔絵 2016年1月14日掲載(最終更新 : 2017年5月27日) 中津川市苗木遠山史料館 〒508-0101 岐阜県中津川市苗木2897番地の2

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