《苗木城周辺の自然18》〜シオカラトンボ〜

更新日:2023年08月03日

シオカラトンボ(オス)

シオカラトンボ(オス)

シオカラトンボ(ヤゴ)

茎を登ってきたヤゴと成虫

シオカラトンボは中型のトンボで雌雄で大きさはあまり変わりません。成虫になってから日数がたったものはオスとメスとで体色が異なっています。オスは老熟するにつれて体全体が黒色となり、胸部から腹部前方が灰白色の粉で覆われるようになってツートンカラーの色彩となります。この粉を塩に見立てたのが名前の由来で塩辛とは関係がありません。(食べても味がするわけではないのでご注意を!)
メスや未成熟のオスでは黄色に小さな黒い斑紋が散在するので、俗にムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とも呼ばれます。稀にメスでも粉に覆われて"シオカラ型"になるものもありますが、複眼がメスは緑色で、複眼の青いオスと区別できるそうです。
主として平地から低山地帯までの標高の低い場所に生息し、どちらかと言えば開けた環境を好むそうです。苗木城跡にもため池があり、よく見られます。肉食で、小型の昆虫をよく喰うため蚊をとらえてくれていることでしょう。
写真は、最後の脱皮をするために池から出てきたヤゴを映したものです。近くには成虫のオスが留まっています。オスは縄張りを主張し、メスを独占する行動に出ることがあるそうなので警戒しているのかもしれません。苗木城には豊かな自然が息づいています。

 

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