《苗木城周辺の自然16》〜オカメザサ〜

更新日:2023年07月23日

おかめざさ1
おかめざさ2

「オカメザサ」

オカメザサという名は、かつて戎(えびす)神社等の酉の市で、この竹竿に縁起物の小さな熊手やヒョットコ、千両箱、そして阿亀(おかめ)の御面を吊り下げて販売していたことからその名がついたと言われています。これらは福を呼ぶ縁起物であり、オカメザサが庭園に多く使われるのは縁起を担いだという一面もあると思われます。

タケノコが出るのは4~6月(年によって異なります)。その数は他のタケ類よりも多く、密生した状態になります。タケノコにある薄皮は早期に枯れて灰白色となり、やがて脱落します。オカメ「ザサ」と言われるが、竹の一種です。タケとササの違いはタケノコの皮が早期に落ちるかどうかであり、オカメザサは早期に落ちるためタケに分類されます。

柔らかくて強い性質を利用して、籠や小さな器などの細工物を作る材料とされました。しかし、伐採後に長時間放置すると硬化して加工しにくくなります。苗木藩でもオカメザサを使って何か道具を作っていたかもしれません。

苗木城跡の周りには、オカメザサが大きな群落を作って茂っています。柔らかな印象で、城跡の印象をより良くしています。ご来館に際にはオカメザサの群落もみつけてみてください。

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