⦅資料紹介26》吉原細見

更新日:2025年05月01日

吉原細見(よしわらさいけん)

吉原細見

『吉原細見 』 版元   蔦屋重三郎   間家資料目録No.122

版元

1834(天保5)年   初春改

間家に残されていた『吉原細見』を紹介します。吉原の遊女屋とそのお抱え遊女の名前・料金を吉原の地図上に再現した街歩きガイドです。1この細見は天保5(1834)年初春版です。残念ながらこの版には、平賀源内による序文は掲載されていません。

最初の頁に「揚代金直段附合印平日定」とあり遊女の格式と揚代(料金)が定められています。下段は遊女屋の格式を記し、⬛(大見世)、▲🌗(中見世)🌗(小見世)の印となります。その左は吉原の紋日です。特別な日で、揚代も割増となります。

吉原細見の見方

吉原細見

玉屋山三郎の家名の上に◼。◼は大見世の印。最高位の花魁は大見世と中見世しかいません。

吉原細見アップ

「重なった山に●●の印、よびだし、新造附、金一両一分」の場合、「よびだし」は張見世2には出ずに客のよびだしに応じて「花魁道中」をする遊女。揚代(料金)は金一両一分となります。

大門

吉原の入口。大門をくぐると仲之町に面した引手茶屋。

 

この本には約130軒の遊女屋の記載があります。大見世は最初に紹介した玉屋山三郎と扇屋宇右衛門の二軒です。

玉屋山三郎

江戸町一丁目の遊女屋の紹介。玉屋山三郎に面した山城屋弥市の屋名の上の🌗。これは小見世の印。

 

 

1・・鈴木俊幸『時代を変えた江戸の本屋「蔦谷重三郎」別冊太陽319』2024

2・・遊女が往来に面した店先い居並び、格子の内側から自分の姿をみせて客を待つ事

(コトバンク)

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