水道事業の現状と課題
広報なかつがわ2024年12月号でお知らせしています。バックナンバーからご覧ください。
安全な水を届け続けるために「水道事業の現状と課題」

水源:40カ所
浄水場:58カ所(川や地下から取り入れた水を安心して飲める水にする施設)
ポンプ場:58カ所(高台にある配水池に水を送る装置)
配水池:67カ所(浄水場できれいにした
水を貯めておく施設)
水道管:1163.62キロメートル(水道水をご家庭に届けるために埋設されている管)
水道水がご家庭に届くまで
ご家庭で水道水を使うには、右の図のようにさまざまな施設が必要です。
中津川市は広い市域と高低差をカバーして各ご家庭などに水を届けるため、多くの施設を利用しています。
これだけ多くの施設が常に稼働しているため、維持管理や施設・管路の更新などに多額の費用がかかっています。
お水をお届けするためにかかる費用
令和5年度決算 21億8千万円

- 40年以上:21%
- 30年以上:30%
- 20年以上:30%
- 10年以上:11%
- 10年未満:8%
(令和6年3月31日現在)
老朽施設・管路の更新が必要
管路や浄水場などの施設は老朽化が進んでいます。管路については、法定耐用年数(40年)を経過した管路が21.29%あり、更新時期を迎える管路は今後さらに増加します。
老朽化による漏水も増えており、計画的な更新・修繕が必要不可欠です。
現在、市では、管路の更新に合わせ、災害に備えた耐震性のある管路に替える耐震化を進めています。
施設・管路の更新に要した費用(建設改良費)
令和5年度決算 13億6千万円
水道管の更新・耐震化
更新を行わない場合、管路経年化率(法定耐用年数を経過した管路の割合)は、令和16年度には56.15%になる予測。
漏水の多発
水道管の老朽化により漏水が増加しています。517件(令和4年)、584件(令和5年)、349件(令和6月10日現在)

- 令和5年;17億2千万円
- 令和16年:16億5千万円
11年間で7千万円の減少
(令和4年は隔月検針への変更に伴う移行調整のため11カ月分の収入)
給水人口と料金収入の減少が進行
給水人口の減少に伴い、収入の大部分を占める料金収入が減少しています。今後も減少が見込まれ、令和16年度には7千万円の減少を見込んでいます。

- 令和5年資金:8千百万円、当期純利益:9億3千4百万円
- 令和16年予想資金:マイナス6億1千5百万円、当期純利益:マイナス84億9千4百万円
(令和4は隔月検針への変更に伴う移行調整のため11カ月分の収入)
赤字経営と資金不足の恐れ
料金収入の減少と物価高騰の影響、修繕費の増加に伴い、市の水道事業の利益は減少し、令和7年度から当年度純損失(赤字)、令和8年度からは資金不足が発生する見通しです。
資金不足により経営ができなくなる恐れがあるため、経営の見直しが必要となります。

- 平成29年実績:約5円の原価割れ
- 令和5年実績:28円の原価割れ
- 令和16年予想:約74円の原価割れ
安全な水を届け続けるために
安全な水を届け続けるためには、1立方メートルの水をお届けするためにかかる費用(給水原価)が、供給単価を下回る必要がありますが、中津川市は給水原価が供給単価を上回っている原価割れの状態です(図1)。
水道メーターの検針を毎月検針から隔月検針に変更するなど、経費の削減を行なっていますが、今後、料金収入の減少、物価高騰、
修繕費の増加でさらに原価割れが進む予測です。
市では、持続可能な経営に向け、令和5年3月から中津川市上下水道事業経営審議会へ水道事業の現状と課題について説明し、審議いただいています。
「水道事業の現状と課題」の内容は下記の広報なかつがわ12月号PDFファイルでもご覧いただけます。
この記事に関するお問い合わせ先
環境水道部水道経営課
電話番号:0573-66-1111(内線517)
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更新日:2025年03月07日